【オカルト】最強の妖怪、「空亡」とは
今回は、最強だと言われる妖怪、空亡についてまとめた記事です。
みなさんは妖怪って好きですか?
最近だとゲゲゲの鬼太郎という妖怪アニメが放送されていますね。
日本には本当に多くの妖怪が登場してきましたが、その中でも、最強だと言われる空亡という妖怪がいます。
空亡
妖怪について解説する前に、本来の空亡の意味を載せておきます。
干支において天が味方しない時。天中殺ともいう。
簡単に説明すると、十干と干支が関係しています。
十干とは、甲・乙・丙~で続いていく要素のことで、干支はみなさんご存知かと思います。
十干は10個に対して、干支は12個です。
2つが余分ですよね。
その2つが、空亡と呼ばれているわけです。
その2つの余分になる干支は、その人の生まれる日によって変わります。
六十干支と言う、十干と干支を組み合わせた60個からなる要素を日付に当てはめて考えます。
さて、話を戻しますが、妖怪としての空亡はどのようなものなのでしょうか?
妖怪としての空亡
百鬼夜行絵巻の末尾には「夜が明け太陽が昇るとともに妖怪が去って行く」という場面がある。
この太陽を百鬼夜行の終わりに出現する強大な妖怪と見なしたのが、妖怪「空亡」である。
百鬼夜行の最後の妖怪、それが「空亡」です。
http://youkaiwikizukan.hatenablog.com/entry/2014/08/22/183419
百鬼夜行は一つだけではなく、多くの作品が存在するのですが、その中でも代表的な作品は、真珠庵本と呼ばれる百鬼夜行絵巻です。
上記の画像は最後に描かれているものですが、その前で妖怪が逃げ出している描写があるのです。
引用元の考察には、こう書かれています。
終わりであり、始まりでもある太陽。
それが妖怪達の恐れるものでした。
ここでの太陽は神秘的な美しさよりも、禍々しいものとして、あくまでも妖怪達から見た畏怖の対象である太陽として描かれているのが面白いです。
http://youkaiwikizukan.hatenablog.com/entry/2014/08/22/183419
多くの解釈では、最後の赤い丸は夜明けであると言われています。
ですが、最後の赤い丸も妖怪なのではないかとする説があるんですね。
それが空亡妖怪説なわけですが、その説が出始めたのはつい最近のことで、元ネタはゲームであると言われています。
『陰陽妖怪絵札』が生み出した誤解
『陰陽妖怪絵札』は大徳寺真珠庵所蔵『百鬼夜行絵巻』の妖怪たちの絵柄と解説が書かれたトランプである。
この中で太陽は「全ての妖怪を逃げ帰らせる」というワイルドカード的な性質からジョーカーの役割が与えられている。
ここに、監修・主要執筆者である荒俣宏氏(博物学者、小説家、神秘学者、妖怪評論家、タレント)による「太陽は空亡の時間に現れる」という設定が加えられ、カードの名称も「空亡(くうぼう)」とされた。
『大神』、『大神絵草子 絆 ―大神設定画集―』の発売
上記の誤解の結果として生まれたのが和風アドベンチャーゲーム『大神』のラスボス「常闇ノ皇」である。
ゲーム中では「常闇ノ皇」という名前であったが、初期案では「空亡(くうぼう)」というネーミングだったことが『大神絵草子 絆 ―大神設定画集―』で明かされた。さらに同著で「実際の妖怪」「百鬼夜行絵巻の最後に登場してすべての妖怪を踏み潰す最強の存在」と誤った解説がなされたことで誤解が広まり混乱が生じ始める。
まず、空亡というネーミングについてですが、百鬼夜行絵巻では妖怪の名称が明かされていたわけではありません。
なぜ空亡という名前が付けられたのか、ですが、この2つのゲームが元ネタであることは明らかでしょう。
このことから、空亡という妖怪が生まれたのは現代になってからなのです。
これを妖怪と言って良いのか微妙なところですが、個人的には最後の赤い丸も妖怪だったら面白いなと思います。
まとめ
空亡という妖怪は、最近創作された妖怪であると言えます。
ゲームが元ネタであり、本来の妖怪とは少し異なった生まれ方をしていますが、これを妖怪と言って良いのかはその人次第だと思います。
百鬼夜行絵巻は、妖怪の名称が付けられているわけではなく、今も研究が続いているので、もしかしたら本当に妖怪として描かれていた可能性もあるかもしれませんね。