ルンペン記念幣・真相を考察

今回は、ヤフオクに大量出品されている謎のコインについて調査していきたいと思います。

こちらYouTubeで動画化もされていますので、是非。

ルンペン記念幣

皆さんは、記念コインというものをご存知だろうか?

何らかの記念日に発行される特別なコインのことだ。

物によっては、硬貨と同等の価値を持つ。

例えば、昭和39年の東京オリンピックで発行された1000円硬貨、最近ものだと天皇陛下即位記念の10000円硬貨がある。

どれも、実際に使用することが可能だ。

さて、アメリカにも例に漏れず記念硬貨が存在している。

ヤフーオークションにて奇妙なコインが出品されているのだ。

それがこちらである。

裸体の女性が刻まれたコインだ。

タイトルには「外国硬貨 アメリカ合衆国 ルンペン記念弊」と書かれている。

コインに刻まれている柄はこれだけではない。

種類は数十種類以上にも及ぶ。

中には細かい部分まで描かれており、国が正式に発行したものだとは思えない。

また、どのコインも1881年と刻印がされているが、明らかにアニメ風の絵柄のコインもあり1881年に製造されていたとは思えない。

コインも裏には「one dollar」と書かれており、これは1ドル記念硬貨だと思われる。

しかし、先程述べた通り、国が正式に発行したものではない可能性が高いため偽造硬貨だろう。

そもそも、「ルンペン記念弊」という名前にも違和感がある。

一体この硬貨は何なのだろうか。

考察

なかなか不思議なコインですね。

ツイッターで軽く調べて見たらこのような情報が見つかりました。

「ルンペン記念」について、気になっている人が他にもいたようです。

どうやら、誤った翻訳によって「ルンペン記念」となったようですね。

となると、中国方面の方々が作った偽造コインだという説が濃厚です。

調べてみると、英語圏で販売されているのを見つけました。

例えば、ここで売られているコインの場合「コピーコイン」という記載があります。

ここのサイト名を見る限り、中国産の商品が売られている通販サイトのようです。

さらに、こちらの通販サイトにも同じようなコインが売っています。

「Morgan Dollars」という記載があるので、コピー元はモルガン・ダラー銀貨なのでしょう。

モルガン・ダラー銀貨というのは、モルガン氏によって設計された銀貨のことで、1870年頃から1921年に製造されていたものです。

デザインが秀逸なので、コレクターの間で人気の硬貨です。

さらに説明欄を読んでみると、「手作りの工芸品です」「取引可能な銀貨ではありません」と注意書きがあるので、やはり偽造品です。

さらに、こちらのコインの場合、購入すると「kaikbax」と書かれてたコインを入れる袋もついてきます。お得ですね。

もうちょっと調べてみると、「YYBCB」というコイン販売サイトが見つかりました。

コチラの注意書きには、コピーコインでどれもオリジナルではないという注意書きがしてあります。

この通販サイトの会社概要を見てみますと、中国での金属製品を販売する通販サイトだと書かれています。

色々なところに出回っていますが、販売元は全て中国であるっぽいですね。

コインには製造年も刻まれていますが、モルガン・ダラーを模して作っているので古い年代になっていると思われます。

通販サイトを見てみると、Hなコインだけではなく、ドクロやモンスターが刻まれたコインも売っています。

結構いろんな通販サイトで売られているので、結構買う人はいるんでしょうね。

ルンペン記念幣・真相を考察” に対して4件のコメントがあります。

  1. たか より:

    インディアンジュエリーやネイティブ系アクセサリーでモルガン硬貨コンチョは安定した人気だからね、そういうの好きな人ってコンチョも自作したがるからオリジナルに無いデザインのコインでも一定の需要はありそう。てか他に無いデザインの方がむしろ人気あるのかな。

  2. コレクター より:

    いつも面白いネタをありがとうございます。

    コインコレクターです。これらのメダルのヒントとなったのは、1920年代にアメリカを襲った「大恐慌時代」に多数作成された「ホーボーコイン」だと思われます。「ホーボー(hobo)」とは、そうした時代に生きた非定住の労働者のことで、おそらく「非定住の労働者」を英語から訳す際に「ルンペン」という訳があてられたのだと推測されます。

    ホンモノの「ホーボーコイン」は、そうした労働者が、白銅貨(5¢硬貨)をナイフで加工して、もともとあるデザインを一部流用しながら、全く別のパロディのようなデザインを作り、道端で日銭稼ぎに販売していたものです。そうした労働者の中には、「ホーボーコインのデザイナー」として名を残している者もいます。

    現在の「ホーボーコイン」は、モルガンダラーの女神の横顔に加工を加えた精緻なものが主体です。これらのようなエロ画像をデザインしたものは、ホーボーコインの本来の由来も知らず、ただ適当に作られているものだと思います。

  3. 匿名 より:

    調査を依頼した者です。
    取り上げてくださりありがとうございました。
    出処まで突き止めてしまうとは、さすがです。
    これからも応援しています。

  4. より:

    なるほど外国硬貨 アメリカ合衆国 ルンペン記念弊て製造販売が中国なのですね。
    中国がやりそうなことですね。
    大変参考になりました。ゴルフマーカーとか淑女と一緒の時は
    御法度ですが、お遊びで使うなら面白いですね

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