【都市伝説】上小阿仁村に纏わる「医者いじめの噂」は真実だったのか?
みなさんこんにちは。
今回はオカルトとはちょっと違いますが、今でも語られる都市伝説のお話です。
田舎の「村」は閉鎖的なイメージがあり、あることないこと書かれてしまうことが多々ありますが、今回の都市伝説は果たしてどちらでしょうか。
医者いじめの噂
平成19年から25年にかけて、8人ほどの医師が退職しているのである。
一気に8人というわけではなく、1人やめては村に医者がやってきて、またやめていく、この繰り返しだったようだ。
この情報がネットに広まると、大騒ぎになった。
「あまりにも不自然だ、村人によるいじめがあったのではないか」
当時、医師の詳しい退職理由等が公開されていなかったことから、ネットでは「いじめ説」が主流となり、上小阿仁村は恐ろしい村、闇が深い村等と揶揄されることになった。
現在、村側は「いじめなどといった事実はない」とメディアに話しており、当ブログでもこれ以上の噂に関する言及は避ける。
真実は読者のあなたが判断していただきたい。
考察
今回、この都市伝説に関してお問い合わせをいただいたので記事にしてみました。
この話は僕自身も気になるネタではあったのですが、現地調査するわけにもいかず(遠いし)どうしたものかと思っておりました。
ですが、数年前、噂が囁かれた時期とは違い、今では複数のメディアや調査機関が現地調査の結果を公開しています。
今回は複数の情報を照らし合わせて、個人的な見解を述べていきたいと思います。
・秋田県上小阿仁村における 医師確保問題
奈良県立医科大学が、2014年に調査を行った報告書があります。
まずはこちらから見ていきましょう。
http://www.naramed-u.ac.jp/~hpm/pdf/ph_society/2014_73/o-1602-2_katho.pdf
こちらの調査では、実際に村を訪問し、現在の医師状況を確認するとともに、かつて勤務していた医師にも聞き取り調査を行いました。
簡単に8人の医師の退職理由をまとめますと以下の通りです。
医師1 新村長との関係が原因(当時、新村長による、給与や診療所の見直し等の施策があった)
医師2 住民と、医師との診療所の考え方に対するギャップが原因
医師3 健康上の理由(この医師がいじめの噂の発端だと言われており、確かに中傷とされるような意見が役場や診療所に届いたことがあったが、退職届けは健康上の理由)
医師4 気候が合わなかったから。
医師5 村民との複数のトラブルが原因(詳しい理由は不明)
医師6 福祉施設の施設長に就任することになったため退職
医師7 契約期間満了(医師側が3ヶ月とした)
医師8 現在も着任中
報告書の結論としては、風評と近い事実は存在した可能性があるが、現在ではありえないとのこと。
ちなみに医師1、2に関しては直接本人に確認できていないのか、語尾に「考えられる」だったり、退職状況のソースが村の広報紙となっています。
・村長の反論記事
この報告書が作成される以前に、村長にインタビューした記事がありました。
この時点では2012年ですから、医師が4人ほどやめていることになりますね。
ここで2番目の医師(報告書では医師3にあたる)にいじめがあったのではないかと言及されていますが、医師と話したところ、そういった事実はなかったようです。
ちなみに医師3に関して、前村長が広報誌にて、「(いじめと思われる行動をした)不心得者が5~6人ほどいる。再教育の必要がある」という旨を語っております。
なぜ人数が把握できたのかは新村長には分からないようです。
ちなみに先程書いた医師3と話した内容は以下のもの。
中田:うん、その文章は重い。でも当時町議だった私はこの女の先生が辞めて帰られる前に1時間ほど話をしたのよ。「上小阿仁のことは忘れない」と言ってくださったし、「(広報誌で)本意ではないことを書き残されて、私としては悔やみきれない」と話されていたんですよ。
中田:ご本人が「80歳まで頑張る」というので来ていただいたんだが、残念ながら自己管理ができてなかったす。たちまち体調を崩されて心臓が弱り、もう故郷に帰られました。
しかしながら、報告書では
在任中
就任直後より、村内で複数のトラブルがあった。
退職の状況
就任から2週間後、所用で損害(たぶん村外の間違い?)に出た後、そのまま所在不明となった。
その後、家族より北海道の自宅に戻ったと連絡があり、診療所事務長と話をし、「もう秋田には戻らない」とFAXで退職願を提出している。
どんなトラブルがあったのか不明ですが、なぜ意見が食い違っているのかは不明です。
こうしてみると村側が嘘をついているようにも見えますが、2013年に以下の記事があります。
医師5(記事中ではF先生)に触れていますが、村民とのトラブルがあったのも事実であり、健康上の問題もまた事実であったようです。
詳しい経緯については参考元を御覧ください。
他医師に関しての情報もありましたが、ほぼ矛盾はなく、医師4(気候云々でやめた人)は村長と揉めていたことがあったぐらいです。
最後に、医師6、7に関しては医師側に明確な理由があり、疑う余地もないことから調べませんでした。
真相は
ここからは個人的な見解ですので、参考までにお願いします。
冒頭の報告書を見ると、医師1~医師5が若干怪しい理由でした。
今までの情報を踏まえて考えれば
医師1→新村長とのトラブル
医師2→村の執行部とのトラブル
医師3→村人数名による嫌がらせがあったが、退職の理由は健康上の問題。
医師4→健康上の問題(村長とのトラブルがあった可能性もあり)
医師5→村人とのトラブル(これに関してはどちらが正しいのかは不明)、健康上の問題。
いじめがあったと言えるのは、医師3のみです。
退職の理由はどうあれ、村人数名からの嫌がらせがあったことは、報告書含めどのメディアも報じています。
他医師に関しては村人が結託していじめをし、追い出そうとしたとは言えないでしょう。
結論としては、いじめは存在していたが、来る医師全てを追い出そうとしている村であるといった情報は誤りであると言えます。
あとがき
この問題に関しては、報道されている事実のみを扱い、その情報から判断しました。
現在は改善されていることを祈ります。
※今回、ネタをくださった方、ありがとうございました!
記事にしていただきありがとうございました。
奈良県立医科大学でこの研究を実施した人が
現在は別府大学と言うところに所属しています。
大学のホームページにメールアドレスも載っているので
直接聞いてみたらどうでしょうか?
https://researchmap.jp/city-nao
医師3の件だと思われるのですが、Mixi内で誹謗中傷などをしてイジメをした当人が北海道に逃亡しているという情報がインターネット上で見受けられます。
10年以上前の誹謗中傷なので特定もしにくいですが、事実関係を調査いただけるとありがたいです。
この記事を読んでいる方がネットで犯罪の証拠を見つけたときのため
(ステマっぽいのでわざと文字を離す)
■警視庁匿名通報フォーム(通報はコメント欄のように書き込むだけ)
h ttp://www.keishicho.metro.tokyo.jp/anket/other.htm
■全国ハイテク警察リンク集 h ttp://www002.upp.so-net.ne.jp/dalk/ksatulink.html
■警視庁ホームページ h ttp://www.keishicho.metro.tokyo.jp/
■警察総合相談電話番号 ht tp://www.npa.go.jp/safetylife/soudan/madoguchi.htm
(携帯電話・PHSからは全国共通#9110 緊急性を要するものは110)
■公安調査庁 h ttp://www.moj.go.jp/KOUAN/
■国家公安委員会 ht tp://www.npsc.go.jp/
■国際刑事警察機構(ICPO) h ttp://www.interpol.int/
■国防省(アメリカ) h ttp://www.defenselink.mil/