【行旅死亡人】廃病院から続々と発見される胎児の標本。なぜ保存されていたのか?【未解決事件?】

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 今回は、1年ほど前から話題になっていた、胎児の遺体が大量に発見された件についての記事です。

 

twitterでも、拡散されていたので知っている方も多いでしょう。

 

 

行旅死亡人

 

 廃業した鹿児島市産婦人科医院で昨年11月、ホルマリンに漬けられた胎児の遺体が15体見つかっていたことがわかった。性別や身元は不明で、市は引き取り手のない「行旅死亡人」として埋葬。官報に掲載して情報提供を呼びかけている。

廃業の産婦人科医院跡から15体のホルマリン漬け胎児:朝日新聞デジタル

 

1. 本籍・住所・氏名不詳、性別男、推定妊娠週数20〜24週程度の胎児
(中略)

上記の者は、平成30年2月10日午前11時頃、静岡県富士宮市中原町217番地旧清産婦人科医院院長が生前居住していた空き家倉庫内において、瓶に入りホルマリン漬けされた状態で発見された。見分の結果、死亡時期は昭和51年以前と推定。以上3件、遺体については、身元不明のため火葬に付し、遺骨は保管してあります。心当たりの方は、当市保健福祉部福祉総合相談課まで申し出てください。

 

2018年02月10日に静岡県富士宮市で発見された胎児の行旅死亡人の情報 | 行旅死亡人データベース

 

 以上の2つが、最近騒がれていたものです。

 

いずれにしても、病院関係者の所有する施設で、胎児の標本が発見されています。

 

非常に不気味なニュースでしたが、なぜ保存されていたのか、と気になる人も多いかと思います。

 

というわけで、調べてみました。

 

胎児はなぜ保存されていた?

 

 さて、胎児をホルマリン漬けにして保存するのは、どうなの?と、疑問を持つ人が多いでしょう。

 

これに関しては、死体解剖保存法というものがあります。

 

人体の不思議展って覚えている方いらっしゃいますか?

 

簡単に言うと、本物の人間の死体の博物館みたいなものだったのですが、医療関係者から、多くの批判がありました。

 

そこで問題となったのが、この死体解剖保存法です。

 

死体を保存または解剖する際の決まりですね。

 

話を戻しますが、胎児の標本と、この法律を照らし合わせると、違法ではないと考えられます。

 

  1. 死体もしくは、妊娠4ヶ月以上の死胎に適用される。
  2. 解剖、保存には遺族の許諾が必要。

 

その他にも例外もありますが、簡単にまとめればこんな感じです。

 

法に沿っていれば問題ないのですが、今回の件についてはどうでしょうか?

 

・違法中絶?

 こんな事件がありました。

 

 東京都文京区白山にある住宅の床下から、瓶の中で液体に漬けられた赤ちゃんの遺体7体が見つかったことが12日、分かった。現場は以前、産婦人科医が住んでいたが、約3年前から空き家だった。事件性はないとみられる。液体はホルマリンとみられ、警視庁が鑑定を進める。

https://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/946699/

 

これも冒頭に挙げた件と、同様に、医療関係者の家から発見されていますね。

 

この記事では、産婦人科の看護師からこのような話を聞いています。

 

 すでに中絶可能な期間を超えているにも関わらず、中絶を申し込んでくる人間がいる。

 

その場合、出産させ、放置することで、死産扱いにしていたことがあった。

 

本来であれば、出生届と死亡届が必要であるが、訳ありの中絶の場合、嫌がる人間が多い。

 

こういった時に、献体という名目で、病院に胎児の遺体が保存されるケースがあった。

 

参考 

床下からホルマリン漬け遺体 隠されていた“昭和の倫理観”

 

もちろんこれは違法行為ですが、あくまで昭和の時代の話です。

 

今とは少し考え方が違っていたのでしょう。

 

胎児発見のケースを3例挙げましたが、いずれも産婦人科医の施設から発見されています。

 

・鹿児島のケース

推定妊娠週数16〜23週胎児

・長崎のケース

推定妊娠週数20〜24週程度の胎児

・東京のケース

不明

 

母体保護法(昭和の時は、優生保護法)では、中絶可能なのは21週と定められています。

 

違法中絶された胎児の可能性もあると思います。

 

・なぜ今まで保存していたのか?

 なぜ、大量の標本を今まで保存していたのでしょうか?

 

とっとと処理した方が良かったんじゃないかなと僕は思うのですが、2004年にある事件が起きました。

 

 横浜市内の産婦人科クリニックで、妊娠12週以上の中絶胎児を一般ごみとして捨てていたことがわかった。

法律で火葬・埋葬することになっているが、一般ごみに紛れ込ませるために細かく切っていたという。

12週以上の中絶を受け付けなくなった2年ほど前にやめたが、12週未満の胎児や胎盤については、朝日新聞が最近指摘するまで一般ごみとして捨て続けており、廃棄物処理法違反の疑いが強い。

中絶という繊細な問題の陰で胎児の扱いに関する論議は深まっておらず、同種の問題を抱えた医療機関は少なくないとみられる。

中絶胎児、「一般ごみ」で廃棄 横浜の医院、手足は切断(朝日新聞)―胎児の手足を元職員が「いずれ世に問うときが来る」と保存 シジミ

 

  ある産婦人科が、中絶胎児を一般ゴミに捨てていて、廃棄物処理法の違反で逮捕されたものです。

 

この事件で、中絶胎児の処理方法が、問題視されました。

 

 

標本を所持していた医者は、この事件が起きたことで、中絶胎児を処理しづらくなったのでしょう。

 

そして、今でも眠ったままになってしまったのではないでしょうか?

 

まとめ

 

 ちょっと怖い出来事でしたが、標本にされていた胎児達を思うと、悲しい気持ちになりますね。

 

どの件も、事件性はないとの判断だったので、これ以上のことはこの先も分からないでしょう。関係者のほとんどが亡くなっていると思われますし。 

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