残酷版AIR・真相を考察
今回は、とあるゲームに纏わる都市伝説について調査していきたいと思います。
動画化もされていますので、こちらもぜひ!
残酷版AIR
みなさんは「AIR」というゲームをご存知でしょうか?
いわゆる恋愛ゲームと言うジャンルになります。
シナリオが非常に感動的なもので、いわゆる「泣きゲー」の代表作品だと言われているほどの人気作となっています。
そんな人気のある恋愛ゲームなのですが、実は恐ろしい噂が存在するらしいのです。
その噂というのが、「残酷版AIR」が存在するという噂です。
2000年代初期、PC版AIRが発売された頃、「残酷版AIR」というものが存在するという噂がネットに流れました。
残酷版AIRは、ゲーム内のテキストや画像がグロテスクな内容へと変更されており、非常に衝撃的な内容になっているらしいのです。
その内容が恐ろし過ぎるあまり、精神に異常をきたす人や、自殺する人まで現れたといいます。
単なる噂レベルだというと、そういうわけでもなく残酷版AIRが存在したとする証拠がいくつかネットに残されているのです。
その証拠というのが、実際のゲームのスクリーンショットです。
現在、残酷版AIRで画像検索をかけてみるとこのような画像がヒットします。
これはメインキャラクターの一人ですが、なぜか血塗れの状態で部屋で呆然としているシーンです。
また、こちらのシーンもすぐに画像検索でヒットするのですが、真っ赤な化け物のように顔が変化したシーンも出てきます。
そして、これが決定的な証拠になりますが、実際のタイトル画面です。
通常のAIRとは異なり、タイトルは「∀IR」になっています。
発売当初から噂になっていたらしく、個人が作ったのか、同人サークルが作ったのか、詳しいことは不明です。
このように謎多きゲームとなっているのですが、現在も噂の真相については分かっておらず
ネットにはどこからか出回ったゲームのスクリーンショットが残るのみとなっています。
果たして、残酷版AIRは実在したのでしょうか?
今回はこのゲームに関してできるかぎり調べていきます。
考察
この話、有名なだけあって多くの人が調査・検証を行っているようで、情報量が非常に多いです。
そのため、今回は残酷版AIRが存在したとする証拠である、スクリーンショットをメインに調べていきます。
そもそもこれらのスクリーンショット、どこから出てきたのでしょうか?
2007年に「残酷版シリーズについて語るスレ」というスレが立てられ、この話について議論されていました。
この時点で例の画像が貼られています。
また、すでに削除されていますが、かなり多くのスクショが貼られている形跡もありました。
さらに、こちらのレスは掲載元と思われる個人サイトのURLのネットアーカイブが貼られています。
「AIR残酷版くれよ!」と書かれたページにたどり着きます。
このページには、現在ヒットする画像以外にも多くの残酷版AIRと思われるスクショが貼られていました。
しかし、このサイトが掲載元というわけではなく、あくまで当時出回っていた残酷版AIRの画像をまとめて掲載していただけのようです。
このページは少なくとも2003年から存在するようで、2003年当時もすでにこれらの画像は存在してたようです。
この時に書かれている内容も若干異なっており、「2chで流れたと思われる画」と書かれていました。
次に2004年のページを見てみると、このような記載があります。
「AIR残酷版ちうゲームはないですよ。」と記載されています。
また、「もう可哀相な人(わし含)が間違わないように明記しました。」と書かれており、どうやらこれらの画像は釣りだったみたいです。
どういうことかというと、「『としあき』という名前で一年POMったらわかるようになる。」という記載からある程度推測できます。
「としあき」というのは、画像投稿掲示板である「ふたばちゃんねる」の住民を示しており、そこに1年ほどいればわかる、ということだと思います。
つまり、ふたばちゃんねるにある程度いる人物であれば、この画像が釣りであると分かるということです。
このことから、これらの画像はふたばちゃんねるで作られたコラ画像である可能性が高いと思われます。
残酷版AIRが存在したとする証拠のスクショがほとんど偽物だとすると、やはり実在する可能性は低いのではないでしょうか。
しかし、こちらの画像に関しては、あの個人サイトにも掲載されている形跡はなく、出所は不明です。
もしかしたら、2003年にこれらの画像が作られ、残酷版AIRが有名になった後荷作られたものかもしれません。
少なくとも、2003年時点でこの画像は出回っていない可能性は高いです。
以上を踏まえて考えると、2003年頃にふたばちゃんねるで残酷版AIRの画像が作られ、この頃に噂が生まれたと思われます。
めっちゃ懐かしい。そんな話あったね