人生で2回だけ目撃した幽霊の話
私は、これまでの人生で2回だけ、幽霊らしきものを見たことがあります。
1回目は、小学校中学年頃の夏休みの出来事です。
その日は昼頃に起きてきて、雨戸も開けず、リビングで「ライオンのごきげんよう」を観ていました。ゲストは夏の恒例稲川淳二さん。
「両親がいない中で怖い話を聞くなんて、俺も大人になったなぁ」と幼稚に強がっていました。
ふと、テレビに体を向けながら、自分の右側にある雨戸の閉まった窓を見ると、鏡のようになった窓に写る自分と目が合います。
そしてすぐに、自分の背後に何かがいることに気がつきました。そいつは、真っ白なシーツのようなものを羽織り、腰を大きく曲げて、私の頭頂部辺りを静かに見下ろしていました。
1秒経ったかどうかの瞬間で、私はリビングから飛び出し、自室でポケモンをやりながら親の帰りを待ちました。
次に2回目ですが、これは中学校2、3年生の頃です。
当時「都市伝説に詳しい=クール」だと勘違いしていた私は、その日もネットで「都市伝説」やら「怖い話」を調べていました。
その中に、「幽霊を見る方法」というものがあって、これは「自分の死角の辺りを、できるだけ頭を動かさずに、黒目を動かして見る。」というものでした。
早速、自室の勉強机に手をついて、自分の死角の辺りを注目してみると、私の左後ろ、自室の隅に人影がありました。
針金のようなボサボサの白髪に顔は隠れていましたが、そいつは腰を曲げながら体をこちらに向けて佇んでいました。
1秒経ったかどうかの瞬間で、反抗期だったにもかかわらず、ダッシュで親父に助けを求めに行きました。
以上で人生2回だけの心霊体験はおわりです。
これ以降、幽霊を見たことは一度もありませんし、いかなる心霊体験もありません。
ただ、この2回だけ見えた幽霊らしき人影が、全く同じ姿をしていたということが今でも気がかりです。
ボサボサの白髪、白い服、曲がった腰。
もしかして、守護霊だったりするのでしょうか。そうだとしたら、今この瞬間も、私の背後に、こいつはいるのでしょうか。
投稿者 まろ 様
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