カラスマンション・真相を考察

今回は、埼玉県に存在する「カラスマンション」について調査していきます。

動画化もされていますので、こちらもぜひ

視聴者から寄せられた謎

調査のきっかけは、埼玉県出身の視聴者からのメールです。

「90年代に川口市にカラスマンションと呼ばれる心霊スポットがあったと親から聞きました。既に取り壊されてしまったため、インターネットで探しても詳しい情報がありません。カラスマンションはなんの建物だったのか、なぜカラスマンションと呼ばれていたのか、調べていただきたいです。」

このメールにあるように、カラスマンションは多くの謎に包まれています。

ネットに残る「カラスマンション」の噂

2004年に書かれた個人のブログ記事に、非常に興味深い記述があります。

  • 名前の由来: 廃墟になって久しく、カラスの住処となっていたことから、文字通り「カラスマンション」と呼ばれていた。
  • : 元々は大手建設会社の社員寮だったが、会社が倒産。絶望した社員たちがこの場所で次々と首を吊り、以来、幽霊が目撃されるようになった。

記事には当時の写真も掲載されており、不気味な雰囲気が伝わってきます。

どうやらこの噂が、若者たちを惹きつける肝試しスポットとしての名声を確立させたようです。

https://daimaohgun.web.fc2.com/spot/spot4.html

廃墟の場所

現在、建物は既に取り壊されているため、「カラスマンション」の場所を特定する必要があります。

手がかりは、2006年の別のブログに残っていた「国道122号線 石神井交差点をサンデーサンの方向に右折した1個目の信号付近」という一文。

https://nonocube.jugem.jp/?eid=78

当時の航空写真と現在の写真を確認してみました。

すると、「サンデーサン」は現在のセブンイレブンに、「すかいらーく」はガストになっていることが判明。

これらの情報から、川口市のある住宅街がその跡地であることが判明しました。

1989年の航空写真には確かに工場と隣接するマンションが写っていますが、2007年には跡形もなくなり、新たな住宅が立ち並んでいました。

場所が特定できたということで、登記を確認してみました。

  1. 所有者は?: 土地と建物は「T工業株式会社」という、ネームプレートなどを製造していた会社の工場のものでした。大手建設会社という噂は事実ではありませんでした。
  2. 建物の正体は?: 「カラスマンション」と呼ばれていた建物の登記上の種類は「寄宿舎」。つまり、工場の社員寮であったようです。
  3. いつ廃墟になった?: 最も驚くべきは、この社員寮が平成3年(1991年)の時点で、すでに所有権が別の会社に移っていたことです。これは工場本体が閉鎖(工場閉鎖は2000年前後)されるよりも10年以上前の出来事です。

結論

おそらく、T工業は何らかの事情で、工場を稼働させながらも1991年頃には社員寮を手放したのでしょう。

というのも「カラスマンション」の登記には「代物弁済」という登記がありました。

T工業は、「カラスマンション」の不動産を返済に当てていたのだと思われます。

そのため、工場自体は稼働していましたが、寮は使用されておらず、敷地内に「カラスマンション」だけが廃墟として取り残されていたのでしょう。

工場が完全に閉鎖されるまでの10年以上の間、放置された建物は朽ち果て、周囲の自然環境も手伝ってカラスの住処となった。

これが「カラスマンション」という名前の由来だと考えられます。

そして、工場敷地内にポツンと存在する、異様に古びた廃墟という不気味な光景が、人々の想像力を掻き立て、「集団自殺」のような悲劇的な物語を生み出し、いつしか心霊スポットとして一人歩きを始めたのではないでしょうか。

カラスマンション・真相を考察” に対して1件のコメントがあります。

  1. arusuno より:

    自殺サークル(映画:2002年)
    自殺マニュアル(映画:2002年) 集団自殺ネット(映画:2004年)
    新・科捜研の女スペシャル(ドラマ2004年)
    これらのように2000年以降集団自殺、特に練炭による自殺が話題になり
    2004年10月12日 – 埼玉県秩父郡皆野町で男女7人がワゴンで「自殺サイト」に募集で起っています。要が負のブームが原因だと思います。

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